→幸せを祈る詩。
幸せでありますように。
幸せがありますように。
心から、微笑む。
心から、歌う。
君達に、幸あれ。
暖炉の火が赤く、暖かに燃える。
いつものように喧喧とした月灯り亭。酒を酌み交わす音、他愛無い談笑の声。いつもの酒場。
時折、薪が爆ぜる音。
「うにー」
歌い手が、一人。小さい体にはやや大き目の竪琴を手に、歌っている。
ざわざわした酒場。声は、ともすれば掻き消されてしまいそうとすら思える。
けれど、何故か、よく響いた。よく響き、皆の耳に、届いた。
幸せでありますように。
幸せがありますように。
心から、君達に、幸あれと。
幸せの歌を歌う。
誰かが聞いているのか、其れはわからない。この喧騒の中だから。
でも誰かが聞いているだろう。確証もなく、そう思いながら歌う。
仲間達。友人達。恋人達。色んな人たちが、歌に耳を傾けてくれればいい。そうでなくても、幸せであれば、其れでいい。
そんなことを思いながら。
英雄の叙事詩でもなく、甘い恋の歌でもなく、ただ思いを歌った。
「悪くねぇな」
咥え煙草の青年は言い、
「素敵…でした。」
現在の月灯り亭一の知者と言われる少女が言う。
「良い歌さね」
ハーフエルフの青年が酒盃片手にそう言い、
「何か懐かしいメロディだな」
神官戦士の青年が無邪気な顔で言う。
「可愛い歌です!上手なのです」
卒倒魔法士。なんて呼ばれている少女がそう褒め、
「なかなかなもんだ」
「うまいねえ」
肴に裂きイカを食べつつ談笑していた二人の戦士たちも、そう言って、歌い手の頭を撫でる。
「えへへ。ありがとうだよー」
歌い手は満面の笑顔になり、また歌を紡ぎだす。
幸せであるように。
ただ、幸せを祈って。
君に、君達に、幸あれ。と。
一度目のオフ会があまりに楽しかったために、一気に書き上げてしまった文章。勢いばかりが目につく内容です(笑)。
勝手に使用したキャラクタのPLさんたち、ごめんなさい。
ちなみにPCはフリック、エテル、アル、アーディ、スタン、レミーガ、フォードでした。ありがとうでした!
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